茶華道部では、毎週金曜日に華道の小味山幸祐先生(池坊)の指導のもと、お花を生けています。
今月も小味山先生の作品を含め、個性的な作品をお楽しみください。
10月6日のお花はトルコキキョウ、ガーベラ、ソリダコ、アカジクドラゴンです。
淡い色合いのトルコキキョウと鮮やかなピンクとオレンジのガーベラが対照的な作品となりました。ガーベラが周囲を明るくしてくれます。アカジクドラゴンはウンリュウ柳の一種ですが、ウンリュウ柳より黄色から赤味を帯びています。アカジクドラゴンは、うねる枝ぶりが魅力で作品に動きが生まれます。
10月13日のお花はスプレーカーネーション、ガーベラ、赤ドラセナ、コンシンネです。
コンシンネは鋭い葉の緑に鮮やかな赤紫色が入るユニークな植物です。葉一枚一枚は細いですが、一つの幹から沢山の葉が出ているのでボリュームがあります。ドラセナにも緑の葉の淵に鮮やかな赤紫色が入りスプレーカーネーションも臙脂色だったので、作品の一つは赤の花器で統一感を出してみました。ドラセナの向きや配置で作品の印象が変わり、ガーベラの黄色がひと際目を引く作品です。
10月20日のお花は紅葉、赤ドラセナ、スプレーカーネーション、小菊です。
花材に紅葉が入ることで秋の深まりを強く感じる作品となりました。紅葉のグラデーションに色味を合わせた花器に生けることで、作品に一体感が生まれます。赤ドラセナと臙脂色のスプレーカーネーションが紅葉を引き立てます。また、小菊に高低差をつけ配置を工夫することで作品の表情が変化します。
10月6日に使用したアカジクドラゴンの根元を水に浸して保存していると、根と葉が出てきました。10月13日のスプレーカーネーションも日持ちが良く、再利用して作品を生けました。
10月27日のお花はリンドウ、トルコキキョウ、スプレーカーネーション、ルスカスです。
リンドウの茎の長さの長短で作品の印象が変わります。今回は色の濃淡がはっきりして、スプレーカーネーションとトルコキキョウがリンドウの濃いピンク色を際立たせます。トルコキキョウは密集させて生けると、それだけで花束のようです。春頃にもルスカスを生け、その後1つだけ葉の裏から小さな花を咲かせることができました。今回もルスカスを長持ちさせて花が咲くのを楽しみに待ちたいと思います。小味山先生の作品は花器の向きにご注目!!ほとんどの場合、正面から見て横長に花器を置きますが、縦長に生けてしまう発想に目から鱗が落ちる思いでした。