茶華道部 10月のお花

公開日

茶華道部では、毎週金曜日に華道の小味山幸祐先生(池坊)の指導のもと、お花を生けています。

10月7日のお花はカーネーション、スプレーマム、雪柳です。
スプレーマム(スプレー菊)は花径が3~6cmくらいで、先が分かれた枝(スプレー)につくつぼみを摘蕾しないので、小枝の先に多数の花をつける1茎多花咲きの品種です。色の種類も多く仏花としてよく見かけます。今回は主役のカーネーションを引き立てるように淡い色を用いています。雪柳は花材本来のカーブを活かして生けることで、作品に動きが生まれました。花材が長持ちする気候になったので、今回も前回のリンドウを再利用して作品を作りました。

左上から「咲き誇る淡色」「秋の夜」「無償の愛」「温かみ」
※下段中央・下段右は前回のリンドウを再利用した作品

10月14日のお花はカーネーション、ワレモコウ、タニワタリです。
ここ数週間はカーネーションを花材として用いる作品が続いています。カーネーションは花のつき方で分けると「スタンダード、スプレー咲き」、花の特徴で分けると「剣弁咲き、極剣弁咲き、丸弁咲き、ひと重咲き」の4つのタイプに分けられます。ちなみに、先週はベージュの花びらに赤い絞り模様が入ったミヤビという品種でした。カーネーション、知れば知るほど奥深い花です。タニワタリは葉の面積が広く、剣山に刺す部分をカットして刺しやすくしたり、表情に変化をつけるために思い思いにカットする楽しみがあります。淡いピンクのカーネーションにワイン色のワレモコウのアクセントが効いた作品をお楽しみください。

左上から「やさしさ」「小人のお部屋」「odemukae」「鏡の世界」

10月21日のお花はガーベラ、千日紅、ソリダスター、ヤツデです。
これから寒さを増す季節にガーベラの濃い黄色、千日紅のピンク、ソリダスターの淡い黄色と緑の色合いが春を連想させ、温もりを感じます。主役のガーベラを引き立てる千日紅とソリダスターはもちろんのこと、ヤツデの生け方で作品の表情が変わりました。ヤツデをカットせずに葉の面積を活かした作品には生徒の個性が表れています。

左上から「元気溌剌(はつらつ)」「天狗の舞」「オーケストラ」「想い合い」

10月28日のお花はガーベラ、スプレーカーネーション、ルスカスです。
今週もガーベラの濃い黄色が目を引く作品ですがスプレーカーネーションの深紅が晩秋を連想させ、先週とは全く異なる印象を与えます。作品を彩る緑も一枚の葉の面積が広いヤツデと異なり、小ぶりの丸い葉が沢山のルスカスは生けやすく感じました。

左上から「黄昏」「幼い冒険家」「高嶺の花」「切磋琢磨」

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