8月18日(水)、本校SSH部の吉柳航くん(2年1組)が、大塚進弘直方市長への表敬訪問を行い、第45回全国高等学校総合文化祭(わかやま総文2021)自然科学部門への出場を報告しました。研究のタイトルは、「チョウの蛹(さなぎ)の向きと羽化日数に関する研究」で、そのきっかけは「私は中学生のとき、タテハチョウ科のツマグロヒョウモンの飼育を行いました。そこで見たツマグロヒョウモンの蛹が図鑑で見たアゲハチョウの蛹と形態が違うことに気が付きました。チョウの蛹は二つの形態があります。一つ目は帯蛹で、二つ目は垂蛹です。私は帯蛹、垂蛹それぞれの蛹を逆向きにしたら、どのような影響が出るのか研究することにしました。」(本人談)ということです。
大塚市長からは、細かい研究の内容や今後の研究の展望、将来の目標等についての質問がなされ、吉柳くんは一つ一つの質問に丁寧にわかりやすく答えていました。その後、新聞記者の方々からの取材に応じ、「将来は研究の面白さを伝えられるような職業に就きたい。」と夢を語っていました。
今後は大学などの研究機関と連携し、多くのデータを集め解析し、これまでの研究から得られた仮説を立証できるかどうか、を探っていきたいとのことでした。
SSH部顧問の藤本直樹先生は「この研究は、何気なく見ている蛹の向きに疑問を持って研究することで、生物の繊細な一面を発見した研究です。統計的な手法で科学的な考察をしている点も評価できます。将来は、宇宙など、無重力での生物の生育環境の研究に役立つ内容で、今後も研究を続けてほしいと思います。」とコメントされていました。
本校では、課題を発見し解決する力を育むために、課題研究を柱にした学習活動を行っています。吉柳くんの今回の研究は、身近なものへ疑問を持つことが、様々な研究への第一歩であることを感じさせてくれました。