【課題研究プログラムにおける成果】

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本校では理数科、普通科の全員が課題研究に取り組んでいます。その中で、生徒アンケート、教員アンケートの分析により以下のことが分かりました。

1.課題研究を行うにあたって

課題研究は行う際、その目的が不明瞭なまま進めても課題研究における効果があまり得られないことが、教員アンケートや生徒アンケートからも分かっています。課題研究を始める際の目的の説明、そして実施後のまとめこそ、充実した研究活動を行うために必要な要素です。本校では生徒用テキスト、指導者用テキストの冒頭にその目的を掲載し、学校全体でその目的を共有できるようにしています。課題研究テキストの冒頭は以下のとおりです。

生徒用課題研究テキストはこちらをご覧ください。

指導者用課題研究テキストはこちらをご覧ください。

『課題研究』とは自ら課題を設定し、それの課題を実験や考察を繰り返し解決していく探究活動を通して、様々な能力を身に付けていく授業である。これから皆さんはどんな職業に就いたとしても、与えられた課題はもちろん、自身で課題を見つけ出し、自らの力で解決していく能力が求められることになる。その時までにどんな能力を備えていれば良いのか、是非ともそのことを考えながら『課題研究』に取り組んでもらいたい。
社会で対峙する課題とは、授業中に皆さんが対峙している各教科での演習問題とは全く異なり、特定の分野の知識だけを活用するだけのものではない。分野を越えた広い知識を身に付けなけばならないし、それを活用して、結び付けていかなくてはならない。また先を見通して計画を立て実行し、その結果を吟味する場面にも多く出くわすだろう。時には自身の考えを相手に伝えたり、大勢の場で発表することもあるだろうし、相手の考えを理解し、ともに協力し合うことも必要となるはずである。どんな状況でも、どんな困難でもそこに希望を見つけ出し、希望をつかみ取るような「未来の創り手となるたくましき前進者」に必要な能力をこの『課題研究』を通して身に付けてもらいたいと考えている。

2.課題研究のテーマ設定について

課題研究に関するアンケート結果から、研究テーマの設定に対して大きな不安を抱えている教員が多いようでした。生徒の自由な発想のもとテーマを設定し、研究活動を進めることができればそれに越したことはありませんが、必ずしも現実的なテーマであるとは限りません。班によっては意見が出ない場合も考えられるため、その場合は以下を参考に研究テーマを設置することも可能です。

2-1.鞍手高校課題研究論文共有フォルダから検索

本校SSHで行った課題研究論文と、過去理数科で行った課題研究論文から生徒が検索し、ヒントを得ることが可能です。本校ホームページ上に『課題研究論文検共有フォルダ』を掲載しています。

課題研究論文共有フォルダはこちらをご覧ください。

2-2.より意欲的に研究活動を進められる進路希望別研究テーマの設定

課題研究に関する生徒アンケートの結果から、進路希望に沿った研究を行った班の方が意欲が高く、主体的に研究活動を進めていたことがわかっています。そのため、指導者用課題研究テキストには進路希望別の課題研究テーマ一覧を載せています。

3.研究活動の指導について

これまで本校で実施してきた課題研究に対する生徒アンケートや職員アンケートの結果から、指導におけるポイントを以下のようにまとめました。

3-1.充実した協議(協働的思考力の育成)のために

本校の課題研究の多くはグループでの研究を行っている。しかし、ただグループで研究を行えばいいというわけではないことに注意してもらいたい。
能力別授業改善の結果からも明らかになっているが、協議の際に、話し合う課題が広い場合はその内容はあまり深まっておらず、ある程度課題の範囲を限定した方が、より協働的思考力が育成されている。そのため、協議が行き詰まった場合は、段階的に話し合うように誘導することも必要である。

3-2.多角的な視点から研究活動を進める(批判的思考力の育成)のために

批判的思考力は協議の中で育成される。そのため上記にように充実した協議を行っていくことが不可欠である。また、授業においては生徒間の意見の違い、扱う教材の中で2つ以上の立場を用いて授業を進めていくことで育成されている。そのため、同じ課題をグループ内の別の人間が思考することで生じる差異により育成したり、同じ課題を別の教科の視点(化学的、物理的、生物的)から考えることで生じる差異により育成することも可能である。

3-3.新しい発想を生み出す(創造的思考力の育成)のために

創造的思考力に関しても協議の中で育成されやすいことがアンケート結果からわかっている。研究活動の中で実験や調査結果が出た場合、すぐに協議させるのではなく、一度個人で考察する時間を確保し、その後グループ内で協議させることで育成されやすい。